T-ISAAC図

T-ISAAC図

小林栄治助教、小澤龍彦准教授、岸裕幸教授らのグループは、T細胞の抗原認識の新規メカニズム(cis-活性化)を発見し、それを応用してがん細胞やウイルス感染細胞を攻撃するキラーT細胞のセンサーであるT細胞受容体(TCR)を取得する画期的なシステム(T-ISAAC法)を開発しました。T-ISAAC法を用いて、健常人の血液から迅速にがん細胞を攻撃するキラーT細胞のTCRを取得することに成功しました。取得したTCRはこれまでに臨床試験が行われたTCRに比べて、強い効果を示すことが明らかになりました。今回開発されたシステムは、感染症やがんにおいて患者個人の感染細胞あるいはがん細胞を攻撃するT細胞を迅速に作ることで、個々の感染症やがん患者に対応する「テーラーメイド免疫療法」の開発への応用が期待されます。

論文

Kobayashi E, Jin A, Hamana H, Shitaoka K, Tajiri K, Kusano S, Yokoyama S, Ozawa T, Obata T, Muraguchi A, Kishi H. Rapid cloning of antigen-specific T-cell receptors by leveraging the cis activation of T cells. Nat Biomed Eng, 6: 806-808
doi: 10.1038/s41551-022-00874-6, 2022.

関連リンク

HOME研究成果抗体取得・TCR解析部門マイクロウェルアレイチップを使って、単一細胞レベルでペプチド特異的T細胞を検出する方法を開発しました

PAGETOP