COVID-19への抗体療法により誘導される免疫応答の解明
SARS-CoV-2感染例に対する抗体療法は、2021年7月以降、本邦でも複数種の抗体が広く導入され、流行期によっては高い治療効果が示される一方、実臨床における抗体による免疫系への影響については未解明な点が少くありません。当院では、Casirivimab/Imdevimabで治療されたCOVID-19患者の治療前後の免疫動態の検証を行い、自然免疫系であるⅠ型インターフェロンの速やかな減少とリンパ球比率の増加を確認し、抗体投与による急速な受動免疫へシフトチェンジの一端を明らかにしました。本研究では、抗体療法後に起こる免疫反応について、対象・項目を拡げて調べ、COVID-19感染から速やかに改善に至る「免疫のシフトチェンジ(自然免疫から受動免疫への速やかな移行)」の機序解明を目指しています。

本研究方法に関する略図